TBS系の金曜日22時のドラマにははまってしまうことの多いアラフィフ管理人のおかけんです。
普段はあまりテレビドラマを見ることはないのですが、この曜日のこのチャンネルのこの時間帯のドラマにはなぜかハマることが多いんです。
今回のクールのドラマ「リバース」は、特に好きな小説家の湊かなえさんの小説が原作ということで見てみたところやっぱりハマってしまいました。
湊かなえさんの作品は「イヤミス」と呼ばれ、イヤな気分になるミステリーということで女性に大変人気だそうです。
もしかしたら、50歳になったオヤジの私は女子力が高いのでしょうか。
ちょっと、自分でも気持ち悪いかも知れません。
そんなドラマ「リバース」が最終回を迎えました。
ドラマオリジナルのエンディングということでこれまでのストーリーのレビューとあわせてご紹介します。
男のドロドロした闇の世界の描写がすごい
湊かなえさんが”イヤミスの女王”と呼ばれるのは、このあたりにあるのかなと思うところです。
ドラマのストーリーは10年前の交通事故で亡くなった友人が本当に事故であったのか、もしかしたら事件に巻き込まれたのかということが題材になっています。
10年前のことが現在に掘り返されるストーリーですので、登場者の背景は中堅社会人となっています。
学校の先生になってモンスターペアレントの被害にあっていたり、一流商社に勤めてはいるものの上司のパワハラで出向させられていたり。
挙句には主人公の会社は倒産して無職になってしまったり。
ドラマ「リバース」のサスペンスよりも社会人の悲壮感の描写がリアル過ぎる
事故の10年後のストーリーという設定ですがサスペンスもさながら、登場者の社会人としての悲壮感があまりにも凄すぎます。
掘り返された事故の真実を突き止めていくのですが、登場人物の男性の4人がお互いに隠し事を持っていて、それが回を重ねるごとに徐々に明かされていく。
こういうところには男性同士のドロドロしたやり取りを楽しめます。
サスペンスの部分に感じるところは
「えっ、こんなところにこんなことがあったの!」
「あれっ、そういう展開?」
という、想像もつかない部分にヒントが隠されていたり、思いもよらない展開にびっくりします。
主人公の藤原竜也さん演じる深瀬和久と恋人関係にあった戸田恵梨香さん演じる越智美穂子が事故で亡くなった広沢由樹の元恋人であったり。
越智美穂子がその事故に関係した4人の登場者に何らかの形で関わりをもっていたとか。
事故のことを掘り返すためのきっかけを作っていたなど、複雑な人間関係が結びついてくるところはまさにサスペンスの女王。
そして、第9話では、小池徹平さん演じる事故で亡くなった広沢由樹は極度のそばアレルギーだったことがちょっとしたきっかけでわかりました。
そのタイミングで、深瀬和久が広沢由樹に事故で亡くなる前に眠気覚ましのために持たせたコーヒーの中に入れた蜂蜜が実は、そばが原産であったことが判明し、そのコーヒーが原因ではないか。
結果として、深瀬和久が持たせたコーヒーが広沢由樹の事故の原因であり、犯人は深瀬和久であったのか?
そこで、最終回へとつながることとなりました。
最終回の内容は、事故の原因は:結末
実は広沢由樹は車の事故で亡くなったのではなかったのです。
彼が車に乗ろうとした時、その当時に周辺の別荘を荒らしていた窃盗犯たちが車を奪っていきました。
残念ながら、そばアレルギーだった彼は、その直前に深瀬和久の入れてくれたそばの蜂蜜入りコーヒーを飲んで体調を崩しました。
そして、おそらくアナフィラキーショックを起こして、崖から落ちて車とは別の場所で亡くなっていたのだろうということでした。
当時から思われていた車の事故は窃盗犯たちが車を爆破させて廃棄したからでした。
それでも、登場人物の深瀬和久を含めた大学の同級生4人は、飲酒をしていた広沢由樹に雪の中、車を運転させようとしたこと、深瀬和久に限ってはそばの蜂蜜入りコーヒーを飲ませたことを両親に打ち明けにいきました。
その真実を知った広沢由樹の母親は、
「親友だと思っていたあなたたちのことを絶対に許さない」と言い残して、その場を後にします。
結局は、深瀬和久の持たせたコーヒーが原因で体調を崩したことが原因で亡くなり、冬の山で発見が遅くなり半年後に車の事故現場から10km半れた場所で見つかっています。
このサスペンスの核心である広沢由樹の経緯については詳しく触れられていません。
しかし、結果的に4人の登場者が加害者であり、主役の深瀬和久が犯人であったことでストーリーは完結しました。
この若干曖昧で、すっきりとした結末、ハッピーエンドを迎えないところが湊かなえさんが「イヤミスの女王」と呼ばれる所以でしょうね。
全10話のストーリーの中では、最後にはなんだかもやもやした感が残りましたが、それまでのストーリーの展開にはヒヤヒヤ、ドキドキ。
本当に50歳のオヤジの私もその魅力に取り憑かれてしまいました。