アラフィフとなると会社員としては、もうベテランと言われる年代です。
その一方では、まだまだ自分の野望を達成するために努力を続けている人もいる年代です。
アラフィフ管理人のおかけんです。
しかし、50代ともなると会社員としては自分の今後のポジションも大体の見当がつき、その状況が社会人人生の約30年の間に思い描いていたものであるかどうかがはっきりします。
ここで、こんなはずじゃなかったと思われる方もおられるでしょう。
そういう方は50代になった今、人生をリセットすることを考えるというのもいいのではないでしょうか。
日本とアメリカの転職事情の違い
会社員としてこんなはずじゃなかったと思われる方がまず思いつくのは、転職をするということだと思います。
しかし、今の日本では転職ということに対してネガティブなイメージがあります。職務経歴書や履歴書に複数の転職歴があれば、まず企業はあまり良い印象を持たないのが事実です。場合によっては、それだけで選考から除外されてしまうことも十分にあり得ます。
ですので、まず、転職ということに日本人は抵抗があります。そして雇用する側の企業も転職者にはネガティブなイメージを持つ傾向にあり、それが50代となると雇用条件も決して良くないのが現状です。
転職先進国と呼ばれるアメリカにおいては、一人あたり平均6回と日本人よりはるかに多い転職回数があたり前となっています。それは文化であり、転職することはキャリアアップするためには必要なことと考えられていることからマイナスイメージはありません。
ちなみに日本人の転職回数の平均は最も多い50代で2.57回となっています。
転職について考えてみました
各企業では規模や経営方針などによる違いで労働環境などが異なり、それが自分に合っているものかどうかという見極めをする手段というものがありません。
中学生の社会体験制度や体験入社を行っている企業もあるようですが、短期間な上に取り繕ったプログラム上で行われることから本質はわかりません。
ですので、自分に合った労働環境の企業を探すために転職を繰り返すというのは悪いことではないと思うのです。「ここじゃない」と感じながら賃金だけに縛られて無理して雇用されることは雇用される側も雇用する側も不幸なことではないでしょうか。
そして、自分に合った職場を見つけることができれば、そこで働きながらさらなるキャリアアップを目指し、転職していくことも社会全体のことを考えると悪いこととは思えません。しかし、今の日本では転職の回数が多ければ多いほど再就職が不利という風習があります。
日本の文化はアメリカより5年遅れていると言われています
私たちが若い世代だった頃の年功序列の人事制度が改革され、実力主義制度になったことや、一部の企業では、中途入社の社員に対してもその経験に応じた報酬を支給するようになるなど、すでにアメリカでは取り入れられていた制度が数年後に日本に取り入れられました。
ですので、数年後に転職があたり前という時期が来るのではないでしょうか。
もうすでにキャリアアップのために転職を繰り返している人も
外資系企業に勤めていた方が転職されるいうことはよく耳にします。この場合は、外資系から外資系ということで日本企業の情勢とは少し異なる部分もあるのでしょうね。
私の勤めている会社の部長さんだった方が55歳で転職されました。特に何らかのトラブルがあったわけではありません。部長という肩書きながら退職されたということは何らかの形でのキャリアアップのためであったと思っています。
この方は、会社で働きながらも研究部門の一人者として大学の研究機関との共同研究や客員教授などもされていました。
また、同業他社の部長さんで業界内のいろんな企業をまたにかけて各社のプロジェクトに参加している方がおられます。ある会社のプロジェクトに参加し、それが終了すると、また他の会社に転職し、違うプロジェクトに参加されています。
待遇はいつもプロジェクトの総括部長として迎え入れられていますので、企業側も歓迎していることがわかります。
この方々に共通することは、会社という組織で働きながらも自分の貢献するプラットフォームは社会全体を相手にしていたということです。
こういう例においては、先に述べましたようにアメリカのようにキャリアアップのための転職があたり前という状態にはなりつつあるかも知れません。
しかし、現状、そこまで影響を及ぼすことのできる立場にない人間が同じようにしようとしても、到底難しいでしょう。
転職が困難なら起業でキャリアアップという方法も
自分が何のために働いているのか、今の会社の立場や役割で「やりたかったこと」が実現できているのかと考えたときに、そうでなければリスタートしたいと考えるのではないでしょうか。
私も「こんなはすじゃなかった」と思っていますので、できればリスタートしたいですね。
しかし、前述の方のような転職は平凡な会社員にはなかなか難しいものです。
ですので、そこまでのキャリアがなければ起業という選択肢もあるのではないでしょうか?
50代ともなれば、30年近くの社会人、ビジネスマンとしてのキャリアがあります。その経験と知識を積んだことで誰もに何らかの強みがあると思います。
しかし、会社員をやっていては、組織という性質上、自分の強みを生かせるかどうかは難しいでしょう。結局、強みを生かすことができなければただの一社員として埋もれてしまうだけです。
それが、自分が事業主となればそれを前面に生かした仕事をすることができ、自分の存在価値が上がることになります。仕事をやっていくということにおいて能力を発揮できるということは何事をおいても重要なことではないでしょうか。
50代というのは会社を退職して起業するには実はリスクが少ないのです
会社に残っていればあと10年で定年を迎えます。それまでに自分がどのようなポストにいるかはもう見えているでしょう。それから考えると自分が今後、どの程度の収入を得ればいいかがわかってきます。
このようなことを考えると将来のことがまだ全く見えていない20代、30代の若い世代に比べるとリスクは少ないと言えます。
また、30年というビジネスマンの経験の中で培われた人脈というものもあります。それがどの程度生きてくるかは職種によって変わってくるとは思いますが、十分に役立つ材料ではあることは確かです。
このように起業という選択肢を考えに入れるならば、もうこんな会社辞めてやる!ちょっと待って、そういうときには2枚目の名刺を を参考にして準備するのもいいのではないでしょうか。
会社を辞めて起業すると面白くなること
会社という枠にとらわれないことで、自分にメリットのある人脈だけを築いていくことができます。ここで気をつけなければならないのは悪意のある人も近づいてくるので、そこを見極めることです。
会社の枠から解放されることで肩書きにこだわる必要がなくなります。もちろん取引先の担当者もビジネスパートナーになる個人や会社員についても、その人の実力のみで付き合いの選択をすることができます。
会社員では上司や役員のひいき先との付き合いが強制されることがありますが、そんな背景からも解放されます。
少し前の終身雇用があたり前だった時代と今は異なり、中途で退職することは珍しくなくなってきています。
私の会社では、関西から九州の事業所に転勤命令を受けた人が大量に辞めていったことがありました。その際の会社の対応は、転勤しないなら退職を勧めるというものであったことから、会社側も終身雇用を守ろうとする姿勢は無くなってきている傾向にあります。
このような情勢においては、会社員が自ら働き方を選択することが今後の新しい形態になるのかも知れません。
最後に
自分がまだまだ会社から必要とされている。定年後は役員として会社に残るという方は働き方をリセットする必要などないでしょう。
また、そうでなくとも現状で満足。転職や退職などめっそうもない。今の安定が一番という方にこのような考え方を押し付けるつもりはまったくありません。
ただ、現状に満足できていない人は、収入や安定だけでなく、より人生を充実させるために働き方をリセットしてリスタートすることを考えてもいいのではないでしょうか。